雷鳥会 (第52回生)

平成28年5月7日 水戸

 毎年各地で開催の「雷鳥会」、今年は私の住む水戸で催されました。5月7日、参加者33名が水戸駅で集合し、バスで常陸太田市へ。茨城は初めての方が多く、ガイドさんのお国紹介に聞き入っていました。40分程で西山荘へ到着です。西山荘は家康の孫、水戸黄門で知られる水戸光圀公が10年間の隠居生活と大日本史編纂に尽力した地で、華美を嫌った光圀の信条が融和した仙境です。まず、晏如庵にて抹茶を一服し、仙境を散策しました。

 今夜の宿泊地大洗町はアニメにも登場し、海だけでなくアニメファンにも人気で、関東一円から観光客が訪れる海の町です。大洗ホテルの部屋からは、どこまでも広がる太平洋の青い海が旅の疲れを癒してくれます。宴会は郷土料理を味わいながら、近況報告から始まりました。気がつけば皆さん、話に耳を傾け、お酒を飲む量が少なくなったように感じられました。二次会はいくつもの輪になり、時の過ぎるのを忘れて昔話に花が咲き、笑声が絶えませんでした。

 翌朝、日の出、朝ぶろ、海辺や大洗神社の散歩を楽しむ元気な姿が見られました。二日目、最初は水戸の弘道館へ。 江戸時代後期に造られた日本最大級の藩校で、文系のみでなく自然科学も取り入れた、今の総合大学のような人材育成施設でした。次に日本三名園の一つ偕楽園へ。観梅の頃の希望が有りましたが混雑を避けて5月にしました。文武修行の場である弘道館に対し、偕楽園は修行の余暇に心身を休める場として対をなす一体の施設として設計されたと言われています。

 そして藩主、藩士のみならず領民にも開放する目的で造園され、近代の公園に近い性格を持つ庭園とも言えます(この伝統を受け継ぎ入園は無料です)。表門から少し薄暗い竹林、大杉林を抜け藩主の別邸として建てられた好文亭に向かいました。藩主が家臣、領民を招いて宴をひらいた三階へ上がると爽やかな風が心地よく、眼下の眺望に感嘆の声が上がりました。昼食後、茨城県立美術館で県ゆかりの横山大観、小川芋銭、中村彜などのほか、モネ、ルノアール、ピサロなどの作品を鑑賞し、歴史と文化の町、水戸の観光を通して旧交を温めました。来春、名古屋での再会を約束して、皆さん帰路につきました。

(星野洋子 記)

 

(2014年5月24〜25日)