担当講義
生物薬剤学
授業区分 | 専門教育科目 | 対象学生 | 薬学科、創薬科学科3年 | 開講学期 | 前期 |
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担当教官 | 細谷健一、久保義行 | ||||
キーワード | 生物薬剤学、ファーマコキネティクス(薬動学)、薬物の吸収、分布、代謝、排泄 | ||||
一般学習目標 |
「薬剤学」は薬物の期待される薬理効果が適切に発揮されるように投与形態や投与方法を考える学問である。 医薬品を生体に投与したときの薬物作用の発現は薬物動態の影響を大きく受ける。そこで生体内動態を理解するために、吸収,分布,代謝,排泄(ADME)の過程について学ぶ。 本教科は薬剤学の中の、生物薬剤学-“薬物の体内動態を明らかにして製剤設計に必要な情報を得る”と、ファーマコキネティクス”-“体液中薬物濃度の時間変化を数学的手段により記述する”の面からアプローチする。 |
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達成目標 |
1) 薬物の主な吸収部位を列挙できる。 2) 消化管の構造、機能と薬物吸収の関係を説明できる。 3) 薬物の吸収機構と変動要因について列挙し説明できる。 4) 生体内分布機構と変動要因について列挙し説明できる。 5) 関門と薬物の組織移行性の関係について説明できる。 6) 体内動態に関わる代表的なパラメーターを列挙し、概説できる。 7) 薬物の生物学的利用能の意味とその計算法を説明できる。 8) 線形1-, 2-コンパートメントモデルを説明し、これに基づいた計算ができる。 9) 全身クリアランスについて説明し、計算できる。 10) 薬物代謝様式とそれに関わる代表的な酵素を列挙できる。 11) 肝、腎クリアランスについて説明できる。 12) 肝、腎における排泄機構について説明できる。 |
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授業計画 |
第1週 生物薬剤学概論 第2週 ファーマコキネティクス序論 第3週 コンパートメントモデル(1) 第4週 コンパートメントモデル(2) 第5週 生理学的モデル 第6週 薬物投与計画・モーメント解析法 第7週 消化管吸収(1) 第8週 消化管吸収(2)・消化管以外からの吸収 第9週 体内分布(1) 第10週 体内分布(2) 第11週 薬物代謝 第12週 排泄(1) 第13週 排泄(2) 第14週 薬物の相互作用 第15週 まとめ |
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履修上の注意 |
将来、薬剤師あるいは医薬品の研究・開発に携わる者にとって必須の知識の修得を目標にしている。 ファーマコキネティクスを理解するには基本的な微分・積分の知識が必要となるので、復習しておくように。 薬物の吸収、分布及び排泄を理解するには人体の解剖学、生理機能の理解が必要であり、復習しておくように。 項目ごとの小テストに向けて授業ごとの自己学習をすること。 |
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成績評価の方法 | 筆記試験により合否を判定する。 | ||||
教科書・参考書等 | 教科書:辻 彰編「わかりやすい生物薬剤学」第5版(廣川書店) |