インターンシップ

李 嗣凱さん

大学院医学薬学教育部博士後期課程・薬科学専攻

実習先:
テイカ製薬株式会社
実習期間:
2015年10月19日~10月30日
実習先:
株式会社廣貫堂
実習期間:
2015年11月3日~11月27日

日頃研究室で実験を行っていた私にとって,テイカ製薬株式会社と株式会社廣貫堂でのインターンシップはとても貴重な体験でした。テイカ製薬株式会社では研究室以外のいろいろな新しい知識や技術を勉強しました。点眼剤及びドリンク剤の作製する方法とそれらの製剤の確認試験について様々な試験の方法を習うことができました。ドリンク剤,点眼剤,軟膏剤とパップ剤の実際の生産ラインを見学し,実際の生産のフローチャートも聞くことができ,製造工程部分でも製品がどのように作られ,管理されているのかがよく理解できました。また,株式会社廣貫堂では研究室以外の薬剤の研究・開発,品質管理,品質保証,海外営業に関わる知識や技術を勉強しました。特に,本部工場と呉羽工場の実際の生産ラインを見学し,生産のフローチャートも聞くことができ,製造工程部分でも製品がどのように作られ,管理されているのかがよく理解できました。廣貫堂資料館の見学を通して,廣貫堂の歴史,売薬商人の発展変化,反魂丹をもとに開発した薬及び廣貫堂の主力製品等を詳しく理解しました。今回のインターンシップは私のこれからの研究と就職活動に対して,大きな意義がある経験となりました。

瀬戸 祥弘さん

大学院医学薬学教育部博士課程・薬学専攻

実習先:
市立砺波総合病院
実習期間:
2015年11月16日~12月25日

学部生時代は療養型の病院で実習を行い,今回は急性期の砺波総合病院で実習を行うことができ,両者の違いを比較しながら急性期病院における実際の臨床現場を経験できた。また,大学の研究とは異なった時間の流れで生活し,実際に患者と接することを博士課程の時期に,薬剤師免許を持ったうえで経験できたことは非常に有意義であった。今回の実習を通して,薬剤師は他の医療スタッフや患者と接する場面が本当に多いと感じた。その中ではやはりコミュニケーション能力が重要で,患者の性格を理解し,患者個々に適切な服薬指導を実施し,薬物療法に貢献しなければならないと感じた。薬剤の知識はもちろん,コミュニケーション能力においても経験だけではなく,学習して身に着ける部分が多々あることが学べた。研究面に関しても,自分の現在の研究を将来臨床に応用し現場の医療に貢献したいと再考でき,臨床に応用する場合の問題点等を考えることができた。今回の実習は,自分の将来設計だけではなく,現在の研究にも大いに生かせるものであった。

長田 夕佳さん

大学院医学薬学教育部博士後期課程・薬科学専攻

実習先:
クラシエ製薬株式会社 漢方研究所
実習期間:
2015年10月6日~11月13日

6週間の実習から,漢方製剤の品質管理と流通の背景にある研究や製品開発研究について,幅広い観点から総合的に学ぶことができた。天然物である生薬はその多様性とともに評価方法も幅広く設けられており,安定して高品質の生薬原料を調達するためには,植物の基原だけではなく,産地や生育環境,生産に関する諸条件など,様々な視点から生薬を評価する必要性があることがわかった。また,漢方製剤の流通のためにはトピックとして提供できるような“有効性の証明”が必要となり,企業における薬理研究の意義と重要性を感じることができた。さらに,製品開発においては,工場での新しい製造ライン実現の背景には,実験室規模での多大な条件検討と試作の繰り返しがあることを学ぶことができた。いずれの研究においても,各研究分野の第一線の研究員の方々による直接の実験指導から,その難しさと重要性を肌で感じることができた。
また,実験を通して,企業での研究の特色として“市場性”や,時間や資源に関しての“実現性”を体感することができ,とても刺激的であった。日々の研究活動が,工場規模での製造化の実現や,市場に流通する製品に繋がるという観点は非常に新鮮で,また魅力的であった。今回の実習全体から,研究内容だけではなく,会社での一日の流れや,企業での研究のあり方など,大学生活では決して経験できない,とても多くの貴重なことを学んだ。これらの経験を活かし,今後の学生生活に改めて目的意識をしっかりともち取り組んでいきたい。

傅 柯荃(フ カゼン) さん

大学院医学薬学教育部博士後期課程・薬科学専攻

実習先:
ダイト株式会社
実習期間:
2015年9月28日~11月6日

製剤工場と包装工場:医薬品製造の法律にはじまり,さらには,均一な品質を持つ錠剤を製造する過程を教えていただきした。いろんな検査と包装の方法も見学しました。GMPの内容も正確に理解することができました。
製剤研究室と物性研究室:いろいろ自分の専攻分野で学べない知識を勉強しました。流動層造粒乾燥機や打錠機などの操作方法を教えていただき,とてもいい体験でした。
品質管理部:良い薬を創るためには,品質コントロールは非常に重要な仕事です。ここでは特に輸入した試薬や出荷する予定の薬を検査するための多くの分析法を学びました。日本薬局方への理解がもっと深くなりました。
この6週間で,製剤工場,包装工場,製剤研究室,物性研究室,品質管理部など5箇所の実習現場で教えていただき,とても充実していました。多くの新しい知識,特にジェネリック薬の開発の流れを勉強させていただきました。今回の実習は,将来の研究と就職活動に対して,とても大事な経験になりました。

渡邉 雄一さん

大学院医学薬学教育部博士後期課程・薬科学専攻

実習先:
テイカ製薬株式会社
実習期間:
2015年10月19日~10月30日
実習先:
株式会社廣貫堂
実習期間:
2015年11月3日~11月27日

製薬企業における製品化に関する研究に加え,製品の定量及び検定に関する研究を学ぶことができた。大学の研究室においては基礎研究が中心であったため,とても新鮮で興味深い体験ができた。
テイカ製薬では,実際の製造現場を見ることで,ラボスケールとの大きな違いを体感することができた。製薬企業における薬の開発において,薬効はもちろんのこと服用の簡便性など長く使用することを考えた製剤が重要であることを学ぶことができた。
また,これらの確認試験及び定量試験を実際に行うことで,製品化を目指したものや実際に製品化されたものが審査を通過するに当たり非常に細かく,また厳密な定量及び検定を行っていることを体験し,一つの薬剤が市場に出回るまでの厳しさの一端を体験することができた。これら,厳密な管理のもと生産される製品について,実際の生産現場を見学しながら説明していただくことで,より一層,一つの医薬品や飲料を作る厳しさを理解することが出来た。
また,新規製剤技術(新規口腔内崩壊錠)について講義していただいたことで,企業での研究では,より有効な製品を開発することはもちろんであるが,生産者として使用時の簡便性や使用感の向上といったところにまで目を向けなければならないことを再認識することが出来た。
大学での基礎研究ということもあるが,今までは副作用が重度のものでなければ有効性の高いものを創り出すことに目を向けがちであったが,実習で多くのことを学ばせて頂いたことで,使用者の立場に立った創薬を心がけることが出来るようになったと思う。
廣貫堂では,GMPなど,言葉は聞いたことはあっても今まで深くは理解できていなかった事について理解を深めることで,製薬企業における生産管理の厳しさを学ぶことが出来た。今回,研究開発部においては,アセトアミノフェン配合OD錠の作製検討を実際に行うことで,使用者が実際に服用する際に,少しでも不快感がなくなるよう,いくつものトライ&エラーから得られた情報をもとに,より良い製品を作り上げていく過程を学ぶことが出来た。エラーの情報に関しても詳細を記録しておくことで,次の試験をする際の有用な情報となり得ることを学んだ。品質管理部門においては,製品の品質の管理はもちろんのこと,原料の管理や,資材の管理,さらには基準書や要領,細かな手順書に至るまで徹底した管理を行うことでようやく安全な一つの製品を作ることが出来るということについて,身をもって体験することが出来た。また,これらの管理業務に関して,今まで以上に間違いを減らし,より簡便・迅速に業務を進めるためのLIMSのようなシステムを構築し,より確実に安全な製品づくりのための改善を日々行っていることを学ぶことが出来た。 海外営業部については,はじめはマーケッティングの調査等を行うものと思っていたが,海外で販売するにあたり,製品中の成分がワシントン条約に該当しないかのチェックなど,海外と関係する業務全般を一手に担っているのだということを知ることが出来た。また,実際に海外版のポスター作製を行わせていただくことで,海外の方に伝わりやすい様に英語にする事が非常に難しいことを痛感した。