富山大学薬学部創立120周年記念事業のための趣意書

 

謹啓

皆様には、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。また日頃より、富山大学薬学部に多大なるご高配を賜り感謝申し上げます。

 

 富山大学薬学部は、1893年(明治26年)に設立された共立富山薬学校を起源とし、来年度創立120周年を迎えます。振り返りますと、富山県立薬学専門学校に続く、官立富山薬学専門学校への改組、富山大学薬学部としての再編、新設富山医科薬科大学への分離再編を経て、2005年(平成17年)の富山県内三大学統合により、新生富山大学薬学部として更なる発展を続けています。

 

富山大学薬学部は人類の健康と福祉に貢献すべく「先進的創薬研究者養成」と「高度な薬剤師養成」の二本柱を教育理念として多くの薬学研究者と薬剤師の養成に貢献してきました。今後も、これまでの良き伝統を継承・発展させ、新時代の薬学部としての役割を果たし、優れた人材の育成に努める所存です。

 

一方、薬学部研究棟は築40年近く経過し老朽化が目立っていましたが、幸いな事に本年度10月より改修工事が認められました、しかしながら、諸設備を充実させ教育・研究環境を改善するためには予算的に極めて厳しい状況です。また、昨今の教育・研究の国際化に対応するために国際交流の活性化が求められていますが、これを具現化するための早急な対処が必要となっています。薬学部では予算確保のため様々な努力を重ねておりますが、昨今の厳しい社会情勢の中で大変困難な状況です。

 

そこで、富山薬窓会ならびに富山大学薬学部は、今回、教育・研究環境の整備、在校生および同窓生の活発な交流と、国際化に向けての支援体制の構築に資することを目的として、薬学部創立120周年記念事業を企画いたしました。本事業の詳細につきましては別記をご覧いただきたいと思います。

 

関係各位におかれましては、何卒、この記念事業の趣旨をご理解いただき、ご支援賜りますようお願い申し上げます。厳しい経済状況の中、まことに恐縮ではありますが、新たなる前進を目指す富山大学薬学部に更なるお力添えをいただきますよう、心からお願い申し上げます。

謹白

平成24年10月吉日

富山大学薬学部創立120周年記念事業会

会長    今中常雄