教育活動

講演会

Autophagic capacity in lung alveolar epithelial cells exposed to nanoparticles (including ambient pollution ultrafine particles)

  • 【日時】2023(令和5)年6月12日(月)
  • 【講師】Kwang-Jin Kim, Ph.D.(南カリフォルニア大学医学部 教授)

Kim先生は、肺胞上皮細胞についての生理学の権威であり、世界で初めて肺胞上皮細胞の初代培養に成功しました。代表的な業績として、肺胞上皮細胞が備えている物質輸送機能と、それに関わる機構解析などが挙げられます。この度、上記の題目にあるように、ナノ粒子またはラパマイシンの曝露に応答する、肺胞上皮細胞オートファジー活性の動態やPM2.5やウィルスなどの、肺から侵入する様々なナノ粒子の吸収や毒性に関連した話題を提供していただきました。

Targeting the Blood-Brain Barrier to Treat Brain Disease

  • 【日時】2019(令和元)年5月20日(月)
  • 【講師】Bjoern Bauer, Ph.D.(米国ケンタッキー大学薬学部 准教授)

てんかんや脳腫瘍などの中枢神経系疾患に対する最適な薬物治療を実施する上で、"病態進行に伴う治療薬不応答性"や"治療効果の個人差"などの解決すべき問題が存在しています。近年、循環血液と脳とを隔てる血液脳関門の"可塑性"が上記問題の原因となる可能性が示されてきています。Bauer先生は、血液脳関門機能の根幹である密着結合分子と細胞膜トランスポーターの上記脳疾患時における変化と、その変化を誘発する細胞内シグナル伝達系の詳細を解明する研究を遂行しています。この度、上記の題目でBauer先生の研究成果を含め話題を提供していただきました。

The role of transporter proteins in human respiratory epithelial barrier

  • 【日時】2015(平成27)年4月13日(月)
  • 【講師】Carsten Ehrhardt, Ph.D.(ダブリン大学薬学部 准教授)

近年では、インスリンをはじめ薬物の吸入剤が、注射に代わる投与経路として経肺投与法が注目されています。Dr. Ehrhardtはヒトの肺胞細胞の初代培養法を確立し、ヒトの肺胞細胞を用いて、薬物の経肺吸収スクリーニングを行うと共に、ヒト肺胞に発現するトランスポーターを解析し、肺からの薬物吸収および動態を予測しています。特に、喘息治療薬サルブタモールをはじめ、吸入剤として投与される薬物が肺胞細胞に発現しているトランスポーターによって輸送されていることを世界に先駆けて見いだしております。この度、上記の題目で最新の研究成果を含め話題を提供していただきました。

第二世代型標的定量プロテオミクスに基づく生体膜輸送の機構論的解明

  • 【日時】2013(平成25)年9月19日(木)
  • 【講師】立川 正憲(東北大学大学院薬学研究科 准教授)

立川正憲先生は、平成17年から23年まで当研究室にてクレアチンやクレアチニンを始めとするグアニジノ化合物の体内動態および血液脳関門の輸送にトランスポーターが関わっていることを見いだしてきました。東北大学に転任後、血液組織関門および生体膜におけるトランスポーターやチャネルの発現量定量、およびその発現分子の輸送機構解明に力を注いでおられます。この度、上記の題目で最新の研究成果を含めた話題を提供していただきました。

The role of transporter proteins in human respiratory epithelial barrier

  • 【日時】2010(平成22)年1月28日(金)
  • 【講師】Carsten Ehrhardt, Ph.D.(ダブリン大学薬学部 准教授)

Dr.Ehrhardtはヒトの肺胞細胞の初代培養法を確立し、ヒトの肺胞細胞を用いて、薬物の経肺吸収スクリーニングを行うと共に、ヒト肺胞に発現するトランスポーター、代謝酵素を解析し、肺からの薬物吸収および動態を予測しています。特に、喘息治療薬サルブタモールをはじめ、吸入剤として投与される薬物が肺胞細胞に発現しているトランスポーターによって輸送されていることを世界に先駆けて見出しております。この度、上記の項目で最新の研究結果を含め話題を提供していただきました。

Nanomaterial internalization/trafficking in the lung alveolar epithelium

  • 【日時】2009(平成21)年7月31日(金)
  • 【講師】Kwang-Jin Kim, Ph.D.(南カリフォルニア大学医学部,薬学部 教授)

Dr.Kimは古くから肺からの薬物及び物質吸収に注目してきて研究されてきました。肺胞上皮細胞Ⅰ型の培養は非常に困難であり、in vitroでの薬物輸送機構実験ができませんでしたが、肺胞上皮細胞Ⅱ型からⅠ型への転換を行い肺胞上皮細胞Ⅰ型様細胞培養に世界で初めて成功しております。また、最近ではナノパーティクル輸送に着目して研究を行っており、インスリンの経肺投与製剤が話題となっているように経肺DDSの観点から本研究は大変注目されています。今回の来日におきまして、上記の題目で話題を提供していただきました。

カチオン性中枢薬物の脳移行に関わるトランスポーターは存在するか

  • 【日時】2009(平成21)年7月10日(金)
  • 【講師】出口 芳春(帝京大学薬学部 教授)

出口芳春先生は、これまで血液脳関門を介したペプチド、タンパク質の脳への移行性研究を行い、高分子ペプチドが脳へ移行することを見出してきました。また、最近では、水溶性の高いカチオン性薬物が血液脳関門を介して脳へ移行するメカニズム解明に力を注いでおります。この度、上記の項目で最新の研究結果を含め話題を提供していただきました。

Dry powder inhalation aerosol delivery - from particle production to lung deposition

  • 【日時】2009(平成21)年6月8日(月)
  • 【講師】Hak-Kim Chan, Ph.D.(University of Sydney 教授)

Hak-Kim Chan先生は、1980年代から微粒子の性質による薬物吸収性の違いに注目して研究されてきました。近年では、インスリンの肺からの吸収製剤が話題を呼んでいるように、肺からの薬物吸収に微粒子製剤の応用が、世界中の製剤研究、肺における薬物動態研究で注目されています。これらの研究は、世界的に高い評価を受け、この度、日本学術振興会のFellowとして日本に招聘されました。今回の来日におきまして、上記の題目で話題を提供していただきました。

薬物動態に機能するタンパク質、血清アルブミンの新展開

  • 【日時】2007(平成19)年9月20(木)
  • 【講師】小田切 優樹(熊本大学薬学部長・教授)

近年では、インスリンをはじめ薬物の吸入剤が、注射に代わる投与経路として経肺投与法が注目されています。Dr. Ehrhardtはヒトの肺胞細胞の初代培養法を確立し、ヒトの肺胞細胞を用いて、薬物の経肺吸収スクリーニングを行うと共に、ヒト肺胞に発現するトランスポーターを解析し、肺からの薬物吸収および動態を予測しています。特に、喘息治療薬サルブタモールをはじめ、吸入剤として投与される薬物が肺胞細胞に発現しているトランスポーターによって輸送されていることを世界に先駆けて見いだしております。この度、上記の題目で最新の研究成果を含め話題を提供していただきました。

皮膚を介したドラッグデリバリーシステムの進歩と今後

  • 【日時】2007(平成19)年7月26(木)
  • 【講師】杉林 堅次(城西大学 教授)

杉林堅次先生は、富山大学薬学部・薬剤学研究室の卒業生です。杉林先生は、化粧品と外用薬の製剤設計と投与方法について研究されています。特に、医薬品や化粧品有効成分の皮内動態解析および効能の速度論的評価および物理的促進法(イオンフォトレシス、ニードルフリーインジェクション、マイクロニードルなど)による薬物および化粧品有効性成分の経皮送達性の改善についての研究結果は、国内外から注目されています。この度、上記の項目で最新の研究結果を含め話題を提供していただきました。

薬物体内動態の機構論的解析と応用

  • 【日時】2005(平成17)年7月22日(金)
  • 【講師】中島 恵美(共立薬科大学 教授)

中島恵美先生は、これまで薬物動態研究および薬剤師として金沢大学病院薬剤部に勤務された経験から患者個々に対する薬剤療法の必要性について早くから提唱されてきました。共立薬科大学に移られてからは薬物動態学の基礎研究とともに臨床研究を推進され、個別薬剤療法のためのシステム確立に向けて力を注がれております。この度、上記の題目で最新の研究成果を含め話題を提供していただきました。

シナプス回路発達の分子機構

  • 【日時】2005(平成17)年7月1日(金)
  • 【講師】渡辺 雅彦(北海道大学大学院医学研究科 教授)

渡辺雅彦先生は、これまで分子神経解剖学的な観点から脳の発達と可塑性に関わる遺伝子・分子の制御機構を探究して来られ、現在、その研究成果は国内外から注目されています。特に、小脳皮質と大脳皮質体性感覚野に焦点を当て、機能的なシナプス回路発達のメカニズムを、グルタミン酸シグナル伝達分子の発現局在解析とその遺伝子欠損マウスの形態学的解析から追求し、多数の業績を挙げておられます。また、シナプス回路や脳自体の発達には、グルコースやアミノ酸などの栄養物の供給やその代謝調節が極めて重要であり、それを支えているグリアや皮細胞の研究にも力を注いでおられます。この度、上記の題目で最新の研究成果を含め話題を提供していただきました。

薬物トランスポーターと創薬

  • 【日時】2005(平成17)年6月24日(金)
  • 【講師】辻 彰(金沢大学大学院自然科学研究科研究科長・教授)

辻彰先生は、トランスポーターの概念ができる以前1975年から抗生物質の吸収、分布、排泄研究を通じ、薬物の体内動態にはトランスポーターが関与していることを主張され、薬物動態の決定因子としての重要性を世界に先駆けて提唱してきました。これらの研究は、世界的に高い評価を受け、アメリカ薬学会から1996年度における年間最優秀学術論文賞、日本薬学会賞など数々の学会賞を受賞されました。さらには「Ne Genetics」をはじめとする主要な学術誌に論文を発表されております。この度、上記の題目で話題を提供していただきました。

Changing Role of Pharmacists in the U.S. : USC School of Pharmacy Pharm. D. Program

  • 【日時】2004(平成16)年9月3日(金)
  • 【講師】Judy G. Lee and Brandee A. Hara
    (南カリフォルニア大学薬学部 Pharm.D.program)

JudyとBrandeeは姉妹校であるUSC薬学部からinternational rotation programで本校に滞在し、漢方薬学、日本での薬学について学んでおります。2人にはアメリカにおける薬剤師の役割の変遷およびUSCのPharm.D.プログラムについての話題を提供していただきました。

The Future of Clinical Pharmacy Education in the USA

  • 【日時】2004(平成16)年3月5日(金)
  • 【講師】Kathleen H. Besinque, Ph.D.(南カリフォルニア大学薬学部 助教授)

Dr.Besinqueは、本学薬学部と学部間協定を結んでいます南カリフォルニア大学(USC)薬学部・臨床薬学科の助教授です。Dr.Besinqueは、Pharm.D.、臨床薬剤師のresidence、教育学修士も修めており、現在は臨床薬学教育のプログラム作成およびディレクターとしてUSCで活躍されております。この度、本学での国際交流事業に同意されて来学し、アメリカ特にUSCでの臨床薬学教育についての話題を提供していただきました。

Mammalian Indy: Physiological role and clinical and therapeutic relevance

  • 【日時】2003(平成15)年10月6日(月)
  • 【講師】Vadivel Ganapathy, Ph.D.(Medical College of Georgia (Augusta, GA USA)教授)

Dr.Ganapathyは、これまでに多くのアミノ酸や有機アニオントランスポーターの遺伝子クローニングを行い、トランスポーターの生理的輸送特性について多くの業績があります。中でも、薬物を輸送するペプチドトランスポーター、PepT1のクローニングでは、Natureに掲載され、この分野をリードしてきました。この度、最近の研究話題として上記の題目で話題を提供していただきました。

Functional role of Muller glia and excitotoxity

  • 【日時】2003(平成15)年9月10日(水)
  • 【講師】Yukitoshi Izumi, M.D., Ph.D.(Washington University in St.Louis School of Medecine 準教授)

Izumi先生は網膜のMuller細胞機能ならびに、グルタミン酸毒性のメカニズムを中心に研究されています。Muller細胞においてグルタミン酸輸送担体がどのように関わっているか眼科生理学の観点からの話題と米国における留学事情ならびに研究環境について話題を提供していただきました。

Transport properties of Lung Alveolar Epithelium : from Water to Proteins

  • 【日時】2002(平成14)年8月2日(金)
  • 【講師】Kwang-Jin Kim, Ph.D.(南カリフォルニア大学医学部 助教授)

Dr.Kimは肺胞上皮細胞における生理学の権威です。特に、肺胞上皮細胞I型の培養は非常に困難でありましたが、肺胞上皮細胞Ⅱ型からⅠ型への転換を行い肺胞上皮細胞Ⅰ型様細胞培養に世界でも初めて成功しております。Dr.Kimはこれまでに肺胞上皮細胞の輸送機能および機構解析等多数の業績があり、上記の題目で話題を提供していただきました。

Molecular mechanisms of apical endocytosis in epithelial cells

  • 【日時】2002(平成14)年7月26日(金)
  • 【講師】Sarah F. Hamm-Alvarez, Ph.D.(南カリフォルニア大学薬学部 助教授)

Hamm-Alvarez先生は涙腺における微小管(microtubule)の機能ならびに、輸送に関わる分子メカニズムを中心に研究されています。上皮細胞において薬物輸送に微小管 がどのように関わっているか細胞生物学ならびに分子生物学の観点から講演していただきました。

Pharm.D.を目指して

  • 【日時】2002(平成14)年7月12日(金)
  • 【講師】上塚 朋子(テネシー州立大学薬学部 Ph生)

上塚先生は東北大学薬学部を卒業し、福井県済生会病院薬剤部および福井医科大学医学部付属病院薬剤部で薬剤師として勤務しておりましたが、臨床薬剤師を目指してテネシー州立大学のDoctor of Pharmacy(Pharm.D.)programに昨年編入しております。日米の薬剤師教育、授業科目、研修等の違いについて、さらに米国における苦労話など、講演していただきました。

薬物動態とトランスポーター

  • 【日時】2002(平成14)年2月8日(金)
  • 【講師】玉井 郁巳(金沢大学薬学部 薬効動態学講座 助教授)

玉井先生はトランスポーターのクローニング及び輸送機構解析の第一人者であり、現在、トランスポーターと薬物体内動態との関連、その生理的役割の解明を目指して精力的に研究を進められています。特に、新しい有機イオントランスポーターファミリーであるOCTNファミリーのクローニングを行い、さらにOCTN2遺伝子変異が脂肪酸代謝異常のために心筋症、筋萎縮を引き起こすカルニチン欠損症の主因となっていることを世界に先駆けて発見され、Nature Geneticsに掲載されています。今回はヒト有機アニオントランスポーターであるOATPB, OATPCを中心に最新のデータも含めて講演いただきました。

脳支援・防御システムとしての血液脳関門輸送系

  • 【日時】2001(平成13)年9月29日(土)
  • 【講師】寺崎 哲也(東北大学未来科学技術共同研究センター 未来バイオ創製分野(兼)大学院薬学研究科薬物送達学分野 教授)

世界の血液脳関門(BBB)研究をリードしている寺崎教授は、現在、戦略的基礎研究推進事業(CREST)「脳を守る」研究代表者として活躍されています。寺崎教授はこれまで独自の実験手法を開発して解析を進め、物質透過性を制限する「障壁」として捉えられてきた従来の概念を覆し、BBBには脳へ栄養物質を供給し、不要な物質を脳から排出する「脳支援・防御システム」が機能していることを明らかにしています。今回は最新のデータも含めて講演いただきました。

Etk, its role in cellular adaptive response and tight-junction regulation

  • 【日時】2001(平成13)年8月1日(水)
  • 【講師】David K. Ann, Ph.D.(南カリフォルニア大学薬学部 教授)

南カリフォルニア大学薬学部の教授である、David K. Ann博士に講演をいただきました。Ann教授は、上皮細胞におけるシグナルトランスダクションおよび遺伝子発現に関して多数業績があり、最近、tyrosine kinase が tight-junction の制御に関わっていることを発見しています。今回はその tyrosine kinase による tight-junction の制御について講演いただきました。

医薬品開発における遺伝子改変動物の利用

  • 【日時】2001(平成13)年7月12日(木)
  • 【講師】上田 正次(ワイエスニューテクノロジー研究所 所長)

ワイエスニューテクノロジー研究所の所長である、上田正次博士に講演をいただきました。上田先生は遺伝子工学を駆使したトランスジェニック動物の作成とその医薬品開発への応用について多くの経験をお持ちで、今回は分化機能保持細胞株の樹立を目指した温度感受性 SV40 ラージT抗原遺伝子導入トランスジェニックラット(SV40T-TGrat)の作出を中心に遺伝子改変動物とその医薬品開発への応用について講演いただきました。