学会紀行 in 熊本(2013/5)

56回日本糖尿病学会総会に参加して

大学院修士1年 中村 勇斗


 2013516~18日の3日間、熊本で開催された糖尿病学会へと研究室一同で参加しました。懐事情の厳しい学生達にとって富山から熊本への旅は大変でしたが、日本で開催される糖尿病分野の学会の最高峰ということもあり心を躍らせながら富山から旅立ちました。

 学会の初日、当研究室の発表者がいないこともあって、空いた時間で企業ブースを巡り、新薬や機器について様々な説明を聞くことができました。誰もが知っている大企業などのMRの方々から直接お話を聞くことは普通に学生生活を送っているだけでは体験できないことであり、見識を深めるとともに実際の市場でどのような薬が使用されているのか知ることができるいい機会でした。また初日の最終演者はC. Ronald Kahn先生で、英語の演題ということもあり理解することに四苦八苦していましたが、糖尿病研究の第一人者の講演を生で聞くことができ非常に良い経験が出来たと感じています。初日の最後を締めくくるのは、熊本名物馬刺を堪能できる居酒屋での研究室食事会でした。馬刺を食べるのは初めてという人が大多数を占めていましたが、“初めてでこんなにうまい馬刺を食っていいのか”という程おいしい馬刺を食べさせて頂きました。先生方、本当にありがとうございました。その後、夜の町に消えて行く人や明日に備えて就寝する人など、それぞれ楽しい夜を過ごしていました。

 二日目は和田先生の口頭発表の日であり、朝早くから研究室一同で応援に向かいました。自分もいつかこのような大きな舞台で発表したいという思いとともに、日々の研究を確実にこなしていくことの重要さを感じました。また二日目は脂肪細胞の生物学といった自分の研究と関連した講演があったため、興味のある話を多数聞くことが出来て大変充実した1日となりました。また、空き時間をうまく使って、学会会場のそばの熊本城へと足を運びました。熊本城から望む熊本の町は雄大で、帰り際にはおもてなし武将隊の方と記念写真を撮らして頂き熊本での良い記念となりました。


 学会最終日では、笹岡先生・恒枝先生の口頭発表に加えて大学院博士課程後期の小野木さんのポスター発表と、本研究室の3人に加えて共同研究を行っている本学医学部産婦人科の米澤先生のポスター発表がありました。先生方の発表はもちろんのこと、小野木さん・米澤先生のポスター発表は短い時間ではありましたが聴衆に分かりやすく説明を行い、質問に対しても余裕のある返答をしていました。また学生唯一の発表者の小野木さんは堂々と、研究を通して実証した自らの仮説を聴衆に発表され、その姿はとてもすばらしかったです。普段から自分の行っている実験に対して考察を深め、疑問を一つ一つ解決して行くことが大切であると改めて感じました。この気持ちを学会が終わった後も継続して持ち続けていきたいと思います。

 今回の当研究室は、講座に入りたての4年生から修士・博士課程の先輩まで全員が参加しそれぞれが自分の研究に関することだけでなく他分野について勉強できました。また、研究をしていく上で研究室の雰囲気は非常に重要であると思いますが、今回の学会で研究室の雰囲気も以前に増して良くなったと感じています。これからも講座全体で研究等を頑張っていこうと強く思える学会でした。