学生の皆さんへ
病態制御薬理学 / 臨床薬品作用学
     教  授 笹岡  利安 (医師)
教  授 恒枝  宏史 (薬剤師)
講  師 和田  努 (医師)


 当研究室は、生活習慣病の病態を解き明かすことで、 新たな効果的な治療法の開発をめざした研究を展開しています。 高度化した医療現場で医療スタッフから信頼され、高いレベルで医療に貢献できる薬剤師となるには、 疾患の病態と薬物の作用を、分子、細胞、組織、個体レベルで理解する能力が必要となります。 また、今後の薬学出身の研究者には、疾患の病態を深く理解した上で、 臨床的な問題を深く掘り下げた研究が益々要求されます。 本研究室ではこのような社会的な要求に応えることのできる人材の育成をめざしています。

新たな治療法の開発

 当研究室では、国民病として医療に大きなウエイトを占める生活習慣病の中で、 糖尿病に着目して研究を行っています。 本邦では820万人が罹患しており、40歳以上では3人に1人が耐糖能異常を伴っています。
糖尿病を放置すると腎症・網膜症・神経障害の3大合併症(細小血管障害)が起こるだけでなく、 脳梗塞や心筋梗塞(大血管障害)が増加し、免疫力の低下に伴ってがんも発症し易くなります。
最近では、アルツハイマー病やうつ病とも関連することが明らかになってきました。
食事の欧米化による脂肪摂取量の増加と車社会に代表される運動不足により糖尿病は今後益々 増加することから、本疾患の適切な対策の必要性が求められています。
そこで、「糖尿病および合併症の発症メカニズムの解明とより効果的な 治療法の開発」をめざして、下記の課題を中心とした研究を進めています。


当研究室に適した人材のポイント
生活習慣病に興味があり、糖尿病を深く探求する思いの強い方。
  1. 創薬科学科では、新たな治療法の開発を目指した研究を通して、社会のニーズを把握し、将来は製薬企業や大学で就職を希望する方。
  2. 薬学科では、大学院博士課程に進学して疾患に根ざした研究を行うことで、将来薬剤師のリーダーや研究者として活躍することを希望する方。

意気込みと体力のある方の参画を期待しています!!