学会紀行 in サンディエゴ (2017/06)

American Diabetes Association’s 77th Scientific Sessionsに参加して

大学院博士後期課程2年 石川 明香里
 20176月9から13日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されたAmerican Diabetes Association 77th Scientific Sessionに、笹岡教授、和田講師、博士後期課程1年の渡邊さんと共に参加しました。サンディエゴは真っ青な空と海が印象的な美しい街でした。
  
現地入りした初日は午後から学会に参加し、エネルギー代謝や糖代謝に関連した発表を聴きました。まず会場の大きさ、ひとつひとつの部屋の広さ、そしてネイティブスピーカーの話す英語の速さに圧倒され、期待とともに不安も募りました。今回の学会では、私と渡邊さんの演題が採択され、それぞれポスター発表を行いました。私は、肥満病態における脂肪組織の慢性炎症と糖代謝の関連について研究を行っています。
実際に高血圧治療の領域において臨床応用されている薬剤が、糖尿病や炎症性疾患にも効果的である可能性を報告し、さまざまな領域で活躍されている先生方に興味を持って頂くことができました。また、笹岡教授の熱意ある指導の下で作成したポスターは、他大学の先生に美しいとのお言葉を頂き、それがきっかけで研究内容のディスカッションへと発展しました。「綺麗なポスターをつくること」、当研究室の先生方や先輩が毎回丁寧に指導し・ト下さるその意味を、改めて実感することができた学会でもありました。英語での発表・ディスカッションはやはり難しいものでしたが、無事終えることができ、達成感を得ました。
 
滞在最終日は笹岡教授が以前留学されていた
University of California, San Diegoに同行させていただきました。糖尿病領域において活躍が著しい、Olefsky先生にお会いできるとのことではじめは少し緊張しましたが、とても気さくな先生で楽しい時間を過ごさせていただきました。私は先生方の会話を聞き取るのに必死でしたが、英語で談笑されている先生方の姿から、語学力に対してのモチベーションも高まりました。また、少しではありますがOlefsky先生と研究の話ができたことは刺激的で、とても貴重な経験となりました。

 
今回の学会参加は、世界における最先端の研究を学ぶだけでなく、さまざまな刺激を受けた有意義なものでした。日本糖尿病学会よりも多くのシンポジウムが組み込まれており、その中で、ひとつの研究を突き詰めるだけでなく発展させていく面白さも感じました。またそのために、より多くの幅広い知識が必要であることを痛感しました。今回の経験を活かして今後の研究活動に励むとともに、このような貴重な体験をできる後輩が増えるよう、博士後期課程の学生としての自覚を持って伝え指導していきたいと思います。