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「くすりの富山」で薬学を学ぶ

伝統から未来へ!

薬の伝統を受け継ぐ

「くすりの富山」の歴史は、300年以上の長きにわたります。この歴史は、二代目富山藩主の前田正甫公が、江戸城で腹痛を訴えた福島の藩主に、胃腸薬の「反魂丹」を分け与え、その有効性に周りの多くの藩主たちが驚いたというエピソードに始まります。「反魂丹」は現在でも富山で製造されており、薬局等で購入可能です。富山のくすりは全国的に有名で、JR富山駅前には当時の配置薬業者(売薬さん)をイメージしたモニュメントがあります(写真)。富山大学薬学部の前身である共立富山薬学校は、1893年に売薬資本によって設立されました。その後、富山市立薬学校、富山県立薬学専門学校、官立富山薬学専門学校、国立富山大学薬学部、富山医科薬科大学薬学部など、母体は変わりながらも、富山売薬の「人々の健康を第一に考える奉仕の精神」や「よりよい薬を創出するための探求心」をしっかりと受け継いできています。

薬の富山から世界に発信

現在の富山県には、特長ある製薬企業が数多く存在しています。厚生労働省薬事工業生産動態統計によると、2015年および2016年の富山県の医薬品生産金額は、それぞれ7,325億円、6,218億円で、都道府県別で2年連続で第1位となっています。このような背景のもと、富山大学薬学部は、多くの県内企業に、研究面や教育面において支援をいただいています。2000年に発足した『フォーラム富山「創薬」』では、富山大学、製薬企業、県厚生部、県薬業連合会等が一体となって富山県を活性化し、新しい予防・治療薬の開発を目指すことを目的に掲げています。このような産官学の連携により、県内では「薬都」としての基盤が構築され、新しい薬や治療技術の開発につながる最先端の研究成果が、世界に向けて発信されています。富山大学薬学部では、化学系、生物系、物理系、薬剤・薬理系、医療系など多分野の成果を、論文や学会発表を通して発信し続けています。

薬のプロフェッショナル(薬師)
を目指し未来へ

富山大学薬学部には、薬剤師養成のための「薬学科(6年制)」と専門研究者・技術者養成のための「創薬科学科(4年制)」が設置されており、薬学部を支える両輪となっています。いずれの学科も学生に対し「富山流研究マインド」を醸成させ、「くすりのプロフェッショナル(薬師)」をめざす人財を輩出することを目的としています。私たちは、「病に苦しむ人に新薬を届けたい」、「病の苦しみを和らげてあげたい」という信念が形となって芽吹き、世界の大空の元で暮らす全ての人々に貢献できるように(写真)、日々、地道な研究を積み重ねています。今後も、「薬」を学ぶにふさわしい富山の環境のなかで、若い薬学生たちが着実に育ち、未来の医療を担う「薬師」となれるよう、富山大学薬学部は一人ひとりをしっかりと見守り続けます。私たちと一緒に大きな夢にチャレンジしませんか!