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実践薬学研究室

臨床洞察力を磨きつつ知識と理論に基づいた薬学的ケアを実践する

当研究室では、日常の医療現場で生じる多様な薬物治療上の問題に対し、主として薬物動態学的アプローチから原因解明や解決を図る臨床薬学研究に取り組んでいます。たとえば、小児・新生児や高齢者を対象とする薬物療法では、治療薬を安全に使用するために必要な薬物動態情報が提供されていない場合があります。こうした状況で薬剤師が薬学的ケアを実践する際には、まず文献情報等を主体的に収集・解析しますが、それでも情報が不足する場合は自らが研究を行い、科学的情報(根拠)を創造・発信する必要があります。以下に示す「学びの循環」は、これらの過程をくり返す生涯学習と実践的能力・専門技能の向上をイメージしています。当研究室では、できるだけ臨床薬剤師の視点に近い研究テーマを設定することで、とくに薬物動態領域への関心やリサーチマインドの涵養に力を入れています。臨床試験のみならず、Modeling & Simulation等に基づく体内動態や薬効の予測、薬物治療を支える科学的エビデンス創出を目的とする基礎研究などを行います。また、地域で働く薬剤師の日常業務や研究活動を支援するため、臨床洞察・課題解決などの実践力を強化養成する卒後教育プログラムの開発や学び直しを目的としたリカレントプログラムなど、薬学教育学研究にも取り組んでいます。

主な研究テーマ

  1. 生理・身体的機能の変動予測のモデル化と小児や高齢者の至適投与設計法の開発

  2. 循環動態異常を伴う先天性心疾患患児の薬物動態変動メカニズムの解明

  3. 薬剤関連疾患の回避を目指した地域薬局における探索的薬物モニタリング

臨床薬物動態学を基盤とした多様な研究テーマに取り組み、医療へ貢献することはもちろん、社会人基礎力でもある課題発見・解決能力を有する人材の育成に力を注いでいます。

教員紹介

田口 雅登タグチ マサト

教授
学  位
博士(薬学)
研究分野
臨床薬物動態学、薬学教育学