根治困難な疾患を克服するための先制医療の実現を目指す
脳疾患の中には、根治困難なものが多く残されており、画期的な予防・治療法の開発が求められている。また、「痛み」「痒み」及び「しびれ」など不快な異常感覚は、生体防御の役割を担った感覚である。その一方で、医療の現場では、疾患や投薬によって生じるこれら不快な異常感覚が患者のQOLの低下並びに闘病に対する意欲喪失の原因になっている。本研究室では、中枢神経疾患の克服に向け、治療だけでなく予防にも着目した研究を進めている。さらに、不快な異常感覚に悩む患者に貢献すべく、不快な異常感覚を伴う病態動物モデルの作出と評価法の確立を行い、不快な異常感覚の発生機序の解明、さらに有用な予防・治療薬を漢方方剤、生薬、並びに新規化合物から探索している。

主な研究テーマ
-
脳疾患、特に神経変性疾患や脳梗塞の病態形成機序の解明
-
帯状疱疹痛・帯状疱疹後神経痛,癌性疼痛,抗癌薬による疼痛の発生機序の解明
-
末梢組織および中枢神経系における痛みと痒みの発生と伝達・調節機構の解明
-
鎮痛・鎮痒作用または細胞保護作用を持つ天然物質の探索とその作用機序の解析
-
疾患,そう痒,疼痛および異常感覚の症状を呈する新規病態モデル動物の作出