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編集後記

今年の4月に岡山市と延岡市に薬科大学が開校し、来年には銚子市、伊奈町(埼玉県)、西 東京市、大田原市にも開校します。

その後も増え続け最終的には20校程増えるとの事です。 こんなに薬科大学が増えれば薬剤師不足も解消すると、手放しに喜んで良いのでしょうか。

ところで、なぜこの時期に薬科大学が増えるのでしょう。最近の調剤薬局の新設ラッシュ で、選り好みしなければ薬学部卒業生の就職率はほぼ100%です。その為、薬学部志望の学 生が増え続けているのが一つの理由です。

一方で文部科学省は学部の新設には規制しない方 針を打ち出しています。また、別の要因として、医師と歯科医は養成すべき人数は法律で規 制されていますが、薬剤師はそのような規制がありません。このような条件が重なって、薬 科大学の新設ラッシュになってきているようです。

となれば、近い将来、調剤薬局も薬剤師も充足し、調剤薬局の淘汰の時代を迎えるのは必 至で薬剤師もリストラの対象になるでしょう。と同時に薬学部の淘汰の時代が来るでしょう。 これは私たちにとって大変な出来事で、他人事として済ますわけにはいきません。薬剤師の 資格を持っていても就職が出来なくなる、そんな時代が来るかも知れないのです。

薬剤師の 地位向上が叫ばれていますが、それと平行して、私たち個人個人がもっともっと勉強して企 業や社会に役立つ薬剤師になっていく事が必要なのではないでしょうか。 私はこの歳になってCIA(公認内部監査士)という国際資格にチャレンジをしていますが、 この資格は資格取得後も毎年一定時間の講習を受けなければなりません。もし講習を受ける 事が出来なければ資格を剥奪されます。このルールによって常に新しい情報を取得するよう に強制してきます。薬剤師の生涯教育もルール化されていますが、もっと真剣に生涯教育に ついて取り組む事が必要と思います。

2年間、幹事長を努めさせていただきありがとうございました。一番の収穫は多くの人と 出会えた事です。これからもこの人の輪を大事にしていきたいと思います。

(薬科大学増加の情報は濱島さん(44年卒)からいただきました)

 

(編集者 幹事長  47年卒 松本 茂外志)

 

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