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久しぶりの富山にて

(41年卒)岩 崎 孝 一

昨年11月23日、53回卒業生の同期会ぼうふ ら会が還暦同窓会として富山で開催されまし た。久しぶりの面々が和やかに昔の学生に戻 っての親交を暖めました。

会った瞬間から学 生時代にタイムスリップできるのですが、出 る話題は親の介護、孫の話、年金等、当然年 相応の話題に溢れていました。

私は当日朝早く羽田を立ち富山空港で学生 時代のクラブ活動の後輩と待ち合わせをし、 氷見から立山連峰を見に出かけました。当日 の天候は、冷たい風が強く吹いていましたが、 天気も良く、氷見の海岸からは素晴らしい北 アルプス立山連峰の姿が快晴の空を背景に蛇 ガ島越しに海の中に聳え立つ誠に美しく、又 不思議な光景を眺めることが出来ました。こ の様な光景は世界で3箇所との事でした。

その立山を背景に、日本で初めて発見され た縄文期から近世まで6層の地層を観ること が出来る横穴式住居跡を見学しました。昼は 氷見の小料理屋で、きときとの取れたての烏 賊をさっと熱湯にくぐらせ、薄く輪切りにし たのをつまみに酒を酌み交わしました。烏賊 のひときわ甘い味が素晴らしく、海の豊かさ を味わうことが出来ました。

昼食後、学生時 代に合宿をした氷見のお寺を探したり、尾島 海岸を散策し、氷見港のフィッシャーマンズ ワーフで寒鰤や色々な魚を見学し、お土産に 体長1メートルはある袖烏賊の一部を購入し ました。帰り道に大伴家持が読み込んだ二上 山の万葉ラインを走り、平和の鐘を撞き、そ こからの立山の雄姿に再度感激しました。

最 後に高岡で前田家所縁の瑞龍寺を見学に訪れ ますと、運の良いことに、我々がその日最後 の見学者で、和尚さんから屋根瓦を鉛で葺い てあること、屋根の木組みの意味合い等建造 物の由来をはじめ、現在も座禅に使用してい る事等を丁寧に説明していただき、昔の人の 知恵に大変感心をいたしました。

三十七年前にこの様な自然の恵み豊かな富 山の土地で、教育を受けたという事を当時は 全然気が付かず、学校・寮・喫茶店の往復で したが、今回あらためて自然の豊かさに新た な感動を得、毎年富山で会うことを約束して 同期会に望みました。

同期会では皆さん五箇山、呉羽山等々散策 された報告があり、全員立山の素晴らしさに 感動したようでした。次回3年後の大阪での 再会を誓って帰路につきました。

 

 

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