<戻る>

平成14年度 首都圏支部総会開催

幹事長(47年卒)松 本 茂外志

平成14年6月1日(土)午後3時より大手町 のサンケイホールにて首都圏支部総会が開催 された。来賓として本部より森正雄会長、大 学から薬剤学教授細谷健一先生をお迎えし た。また、近畿支部から濱島健二様と勝山巌 様も来賓として参加していただいた。濱島様 とは平成14年の3月、大学で開催された富山 薬窓会総会で初めてお会いした。その時にこ れからはもっと支部同士の連携をとっていき たいと言っておられ、約束どおり首都圏支部 総会に出席していただいた。大変感謝してい る。

今年の総会に向けて多くの人に参加しても らおうと学年幹事や役員の方に同期の人を誘 って欲しいとお願いしていた。その結果、な んと94名の方にも参加していただいた。会場 は椅子を追加しなければならないくらい多く の人で満ち溢れていた。 総会は竹内副支部長の司会でスタートし た。庄司支部長の挨拶に始まり、森会長と濱 島様から来賓のご挨拶をいただいた。細谷先 生からは富山医薬大の現況報告ということで 国家試験の合格状況や独立行政法人化に向け た大学の統廃合についてのお話をしていただ いた。その後、13年度の活動報告と14年度予 算案を私から報告し皆様から了承をいただい た。

今回の話題提供は潟pソナ代表取締役社長 上田宗央様_にお願いした。「仕事の構造」 というタイトルでお話いただいたが、これが 誠に面白いお話であった。欧米では中高年で 体力、気力が多少衰えても、知識や経験を生 かす仕事ができる構造になっているとのこと で、それに比べ日本ではこのような構造がな いため中高年の失業率は高いとの事だった。 この話の中で「マイクロアウトソーシング」 と言う新しい言葉も教えていただいた。私た ちの仲間にこのような素晴らしい人がいるこ とを誇りにすら思える。

その後は、お決まりの懇親会だったが、何 しろ参加者が多いので自然と会は盛り上がっ た。 最後に若手を代表して宮脇さん_に締めの 挨拶をしてもらった。 今回は総会の受付を若手の男女3人にお願 いした。これが予想外に好評だった。次回も 受付を若手に任せようと検討中であり期待し ていただきたい。

 

本部便り

薬学部の近況報告 学内理事・庶務担当 津 田 正 明

いよいよ平成16年4月から、国立大学法人 化がスタートすることになりそうです。それ までに、各国立大学では中期目標・中期計画 の策定、財務会計システム・人事労務システ ムの導入、学長を中心とした管理・運営シス テムの再構築などの準備を早急に進める必要 があります。薬学部でも、薬学部の中期目 標・中期計画を作成し終わった所です。この 中期目標・中期計画は法人化後6年間のそれ ぞれの法人の方向性を示すもので、その内容 の良し悪しが特に運営費交付金(本省裁量) の額に影響を与えるものと考えられていま す。

しかし、現時点では、一体どのような内 容の違いで各法人の運営費交付金が異なって くるのか、その評価方法については明確にな っていないように思われます。 このような状況の中で、最も対象とされる 評価項目は研究ということになります。平成 14年度には、薬学部と和漢薬研究所合同で 「21世紀COEプログラム」に申請しましたが、 残念ながら採択されませんでした。

このCOE プログラムは、世界的研究・教育拠点形成の ための重点的支援(大学院博士課程レベルを 対象)を行うという主旨のもとに、国公私を 通じた大学間の競い合いを求めるものです。 対象は人文・社会科学から自然科学までの10 分野に渡るもので、薬学は他のバイオサイエ ンス、生物学、医用工学・生体工学、農学と ともに生命科学分野に属しています。一つの 分野で約30機関の採用枠しかない状況では、 採択も難しいことではありましたが、準備不 足などの反省すべき点も多く、悔いを残す結 果となってしまいました。

一方、研究面での今後の評価を上げるため には、薬学部の大学院化(部局化)を早急に 実現しておく必要があります。現在までに、 いわゆる地方国立大学の薬学部は何らかの形 で全て大学院化を果たしつつあります。この ような状況下で、本学部の大学院下は急務と 思われますが、それには越えなければならない一つのハードルがあります。 現在、新制医科大学の多くが、何らかの形 で他大学との統合・再編を求められており、 その実現に向けて意思表示した大学も過半数 を超えてきました。

本大学でも富山大学、高 岡短期大学との統合・再編の話し合いが進行 中です。現在、三大学間の話し合いは最終段 階に差しかかっているようですが、いくつか の問題点の解決に手間取っているようです。 しかし、おそらく、当学部の部局化にはこの 大学間の統合・再編が最低限の必要条件にな っているように思います。富山医科薬科大学 としては統合・再編は避けて通れないとすで に判断しており、速やかなる三大学間での合 意・調印が求められている所です。

すでに、 平成17年度10月の統合を本大学執行部は予定 しており、この時期を薬学部大学院化実現の 好機と捉え、そのためのプロセスを速やかに 進める必要があります。 薬学教育においても、今後、いろいろな対 応を迫られる可能性があります。すでに、コ アカリキュラムを作成し平成14年度から実施 しています。3年次生の研究室配属の早期化 などによる混乱はありましたが、何とかスタ ートできたという所です。

また、時期的にい つになるか定かではありませんが、薬学部6 年制の実施が控えています。薬剤師教育には 一貫した6年制が必要であると主張する私立 側と、4+2年に分けて考えて、従来の学部、 修士課程の形をある程度保っていこうとする 国公立大学側との意見調整が行われている所 です。

いずれにしても、研究面でのハンディ ーが増加するのは必定です。このためにも、 大学院化を図っておく必要があります。 このように研究・教育の面だけでも、本学 部が今後取り組まなければならないの問題が 山積しています。現在の社会的背景をもとに、 教官一人一人の意識改革を図りながら、今後、 時代を先取りできるよな富山医科薬科大学・ 薬学部を構築していく必要があるように思い ます。

 

<戻る>