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平成13年度 首都圏支部総会開催される

幹事長(47年卒)松 本 茂外志  

平成13年6月2日(土)午後3時より新装になった大手町のサンケイホールにて、約70名の参加をいただき、来賓として本部より森 正雄会長、大学から倉石 泰教授をお迎えして平成13年度の首都圏支部総会が開催された。

佐藤副支部長の司会でスタートし、岩崎支部長は挨拶の中で自分は同窓会の中では若年と思っていたが、会社では停年を迎える年齢になってしまっていて、気が付けば卒業して30数年の間に後輩が大学を巣立っている。これら若い人たちを結集するように努力はしてきたが、現実は難しく一層の検討が求められると話された。活動報告、会計報告、予算案に対し審議いただき了承された。

ゴルフ同好会及び桔梗会のお世話をいただいている40回卒の千原秀夫さんと48回卒の定留温子さんから活動報告をいただき積極的参加を呼びかけた。平成14年、15年度の新役員の選出があり、次の通り決まった。支部長 庄司 孝市(42年卒)、副支部長 竹内 美千代(42年卒)、石橋 嘉夫(43年卒)、中西 憲幸(48年卒)、幹事長 松本 茂外志(47年卒)の各氏です。

森会長は今度の参議院選挙に藤井氏を支援したいと挨拶された。倉石教授からは独立行政法人化に向けた大学の統廃合にあわせて、本学の研究論文数と他大学との差異をパワーポイントで示し、本学の頑張りを強調された。さらに昨年時間が少なく充分聞くことができなかった「なぜ痒いのか」の講義を引き続きお願いし、痒みを起こすのはアミンだけではなく、様々なメデイエータが存在していることを、実験を通した話を交えて教えていただいた。

5時過ぎから中西副支部長の司会の下、基常先輩(29年卒)の乾杯のご発声で懇親会が始められた。その後会場に藤井氏も駆けつけご挨拶をされたが、各テーブルでは一緒に写真を撮りながら激励をうけていた。時間のたつのも忘れ大いに盛り上がったが、締めは82回、平成7年卒の鏑木君にお願いし、来年の再会を誓った。

 

本部便り 薬学部の近況報告

学内常任理事 倉 石   泰

国立大学は、政府の行財政改革の一環として、16年度から独立行政法人化され教職員全員が非公務員型になります。独立行政法人化された場合、大学に交付される運営交付金の額は、学生定員に基づいて作成されたモデルケースに従って決定され、大学の中・長期計画と評価により増減されることになりそうです。

運営交付金の中には、教育・研究のための経費だけでなく、教官と事務官の給与なども含まれますが、教育、研究、給与などの使途の規制はなくなります。予算の弾力的運用が可能で、例えば、高給を提示して国際的に活躍している研究者を教官として迎えることも可能となる反面、教授(高給取り?)が多い体制では研究のための配分額を削減せざるを得ないことになります。

医薬大としての独立行政法人化後の生き残り策を議論していたときに降って沸いたのが、国立大学の再編・統合問題です。文部科学省の意向もあり、富山大学、高岡短期大学との3機関で再編・統合の話合いを重ねていますが、今のところ一番の障害は、富山大学に独立行政法人化後に生き残るための真剣な検討がなされている姿が見えてこないことです。国立大学に経営感覚が求められる時代に薬学部が生き残り益々発展するにはどうすれば良いのか、難しい選択を迫られています。

最近の薬学部卒業生の進路については、2つの特徴があります。一つは、大学院進学率の増加です。平成10〜13年度の卒業生の大学院進学者数は、48、55、60、64人と漸増してきました。薬学研究科博士前期課程への入学者数でみると、平成6年度の32名に対し、平成13年度は69名と倍増しています。反対に激減したのが、製薬企業への就職者数です。最近4年間、就職者数は1〜4名でした。就職協定が廃止され、多くの企業の採用活動が学部3年次の11月頃から始まり、4年次春に最盛期を過ぎてしまう現状では、学部卒で製薬企業に就職するのは極めて困難です。したがって、製薬企業への就職を希望する学生は、博士前期課程に進学し、1年次の11月頃から就職活動を開始しています。

旧帝大は、重点化により教官組織としての薬学部はなくなり、薬学研究科の教員が薬学部の教育も兼任する体制に変わりました。千葉大などの他の薬学部は、医学部と統合して類似の制度に変えてきています。全ての薬学部が、大学院の教員が学部の教育を兼任する体制を指向しているのは、教育・研究をする大学と、学部(と修士課程)の教育を専門とする大学との差別化が進むとの考えからです。

本学薬学部も医学部と統合して生命医薬科学研究科(仮称)のような独立研究科を設置し、大学院の教員が薬学部の教育をする体制への改革を目指しています。 薬学部教育に関しては、平成14年度からの新たな授業として、多様な分野の第一線で活躍されておられる薬窓会会員に非常勤講師として来ていただき、仕事の内容と面白さなどの話していただくことを計画しています。その際には、首都圏支部の皆様にもご協力をお願いすることになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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