富山医科薬科大学薬学 部百年史によれば明治43年 (1910年) 富山県立薬学専門学校総曲輪校舎敷地内に標本園が設置されたのに始まります。
大正9年(1920年) 官立に移管され富山薬学専門学校と改称されたのを機会に、 大正12年 (1923年) 神通川の廃川地 (現・富山市牛島)
に薬草園が設置されましたが、都市計画事業 のため4年後の昭和2年 (1927年) 富山市奥田の学校敷地内 (現・富山市奥田寿町公園に記念碑) に
移転しました。
昭和24年 (1949年)学制改革に伴 い富山大学薬学部附属薬草園として引 き継がれ、 昭和40年(1965年) 富山大学の五福キャンパス集中化で薬学部は五福新校舎へ 移転し、キャンパス内に標本見本園、寺町に薬草園が造成され、その後の拡張で約30,500 u (約10,000 坪) の面積となりました。昭和52年 (1977年) 富山大学から分離した薬学部と和漢薬研究所が、新設の医学部と附属病院に併さって創設された富山医科薬科大学に 薬学部附属薬用植物園が設置され、昭和54年 (1979年) に富山大学薬学部附属薬草園から現在地に 薬用植物の移植を完了しました。 移植完了時の総面積は約 18,000 uでしたが、学内駐車場増設の ため、 現在は13,334 u (4,034 坪) となりました。そのうち 1,550u はグランド西側にキハダ、キササゲ、トチュウなどを 栽植した薬木園となっています。 残る11,784 u が本園で、東西南北に設けられた 管理道路で区切られ、 標本見本園に約1,200 u 、樹木園に約1,900 u 、 圃場に約 2,800 u を利 用しています。
敷地内には、二階建研究棟 、管理作業棟 、温室・ボイラー室 、熱帯亜熱帯気象室 (パーム室) 、トラクター車庫・倉庫、堆肥舎
が建っています。
その他、地境は竹林や雑木林になって います。
現在栽植管理している植物は1863 種がリストアップされています。
内訳は羊歯植物16 科28属34 種、種子植物177科861属1829種(内、裸子植物10科17属28種、離弁花植物108科434属965種、合弁花植物
36科235属478種、単子葉植物23科175属358種) です。
標本見本園、
水生植物区、パーム室、道路添いの薬木など、約500種に学名 (ラテン名)、和名、利用 部位、応用、
成分を記載した本園オリナルなプレートを付け、全学生が自由に観察学習出来る様にな っています。