【プレスリリース】鎮痛薬の中枢での作用メカニズム解明に向けた新技術の確立が『Neurology International』に掲載され、プレスリリースを行いました
応用薬理学研究室の研究成果「Development of a Novel Method of Spinal Electrophysiological Assessment via Intrathecal Administration at Analgesic Doses」が『Neurology International』に掲載されました。
富山大学学術研究部薬学・和漢系 応用薬理学研究室の歌大介准教授、同研究室博士後期課程2年及び塩野義製薬株式会社の山根拓也研究員らの研究グループは、脊髄電気生理学用の新たな髄腔内投与法を開発しました。本手法を用いることで、鎮痛薬リドカインが中枢神経系に直接作用し脊髄神経活動を抑制し、鎮痛効果を発揮することを実証しました。
本研究成果は、「Neurology International」に 2025年5月21日(日本時間)に掲載されました。
本論文はオープンアクセスとしており、どなたもご覧いただくことができます。
本技術は、今後さまざまな鎮痛薬の中枢作用を明らかにするための基盤技術として活用されることが期待されます。特に、脊髄や馬尾神経の障害を伴う病態(例:脊柱管狭窄症)モデルへの応用により、臨床を反映したモデルでの薬物の有効性とそのメカニズムを評価することが可能になります。また、このような病態に対して効果的な薬物の創製や投与量の最適化への貢献も見込まれるとしてプレスリリースされました。
- 【雑誌名】
- Neurology International
- 【論文名】
- Development of a Novel Method of Spinal Electrophysiological Assessment via Intrathecal Administration at Analgesic Doses
- 【著者】
- Daisuke Uta *, †, Takuya Yamane *, Sosuke Yoneda, Erika Kasai, Toshiaki Kume.
* Contributed equally to this work.† Corresponding author
- 【DOI】
10.3390/neurolint17050078(オープンアクセス)