研究室

臨床薬剤学研究室(附属病院薬剤部)

教授 足立 伊左雄 准教授 加藤 敦

 近年,糖タンパク質や糖脂質の生合成や分解過程の異常が様々な形で疾患の発現に関与していることが明らかになってきています。大きさや形が糖類に似たイミノ糖は,ピラノースやフラノース環内の酸素原子が窒素原子に置き換わっているという構造上の特徴があげられ,この置換によって化合物は様々な薬理活性を示すようになります。例えば,α-D-グルコースと高い相同性を持つN-hydroxyetheyl-1-deoxynojirimycinは,糖尿病に対する第二世代のα-グルコシダーゼ阻害剤として国内でも承認され,N-butyl-1-deoxynojirimycinは,経口投与可能な1型ゴーシェ病治療薬として海外において承認を受けています。この様に私たちは,糖タンパク質や糖脂質の生合成や分解過程あるいは糖質の吸収や代謝を制御することにより,糖尿病,アレルギー性疾患,悪性腫瘍,糖脂質代謝異常疾患に対する新しい治療薬の開発基礎研究を行っています。薬剤部研究室では,イミノ糖の単離・化学修飾から酵素・細胞・動物を用いた評価まで行い,構造活性相関に基づいた新しいタイプの医薬品の開発研究に寄与したいと考えています。

主な研究テーマ

  • 1. 糖尿病および糖尿病性合併症に対する効果的な薬剤シーズの探索と有効性の検証
  • 2. 糖脂質代謝異常の改善による感染症やリソソーム病に対する治療薬の開発研究
  • 3. 和漢薬をベースとした創薬シーズの探索および和漢薬の効果的な使用法に関する研究
  • 4. 医薬品の適正使用・合理的使用を推進することを目指した臨床薬剤学的研究