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総合型選抜「研究者養成枠」

「研究者養成枠」について

薬学部薬学科では、薬学研究人材の輩出強化のため、「総合型選抜(研究者養成枠)」を実施しています。

入学後は、薬学研究コースに所属し、薬学研究者を志す上で必要なフォローアップが受けられます。総合型選抜(研究者養成枠)で入学した学生は、薬学部を卒業後、大学院に進学し博士(薬学)の単位を取得した上で、薬剤師資格を持った薬学研究者及び社会的リーダーとして活躍して頂くことを想定しています。

出願資格:

高等学校等を卒業見込みの者又は卒業後1年以内の者
※出願資格及び出願要件の詳細は、当該年度の学生募集要項で確認してください。

入試の種類と募集要項

募集人員:
10名(薬学部薬学科 70名の内数)
教育課程:
薬学研究コースに所属
  • 企業インターンシップ科目等の優先履修
  • 卒業研究を実施する希望研究室への優先配置
  • 懇談会の開催など

キャリアパス

総合型選抜(研究者養成枠)で入学:薬学科薬学研究コースに所属

薬学部薬学科卒業(修業年限6年)、薬剤師 国家試験合格

富山大学大学院総合医薬学研究科博士課程
総合医薬学専攻 臨床薬学プログラム修了(修業年限4年)、
博士(薬学)の学位を取得

大学、研究機関、企業、大学病院、行政機関等に就職

在学生紹介

  • 令和4年度入学(研究者養成枠1期生)
    洲鎌 未空
  • 令和4年度入学(研究者養成枠1期生)
    薬師寺 芽生

令和4年度入学(研究者養成枠1期生)

洲鎌 未空

Q1総合型選抜(研究者養成枠)を受験した理由を教えてください

子供の頃、病気を治すはずの薬の副作用で苦しむ家族の姿や、薬を飲んでも思い通りに効果が出ない場面を目にする機会があり、薬をさらに良くしたいという気持ちが芽生えました。高校生の頃には研究者を目指したいと考えるようになり、薬学を学ぶことと研究に取り組むことが両立できるこの研究者養成枠が、自分の目指す将来に近づけると考え受験を決めました。

Q2入学後に感じた総合型選抜(研究者養成枠)の特色を教えてください

カリキュラムの制度そのもの以上に、集まる仲間の多様性と質の高さに独自性を感じています。この枠の同期とは、実習の際や日常の会話の中で、自然と将来の話になります。博士課程への進学、薬剤師以外の多様なキャリアを見据えてお互いに情報交換し合える環境は、私にとって大きな刺激となっています。
また、2年次には研究室の早期体験をさせていただき、研究室選びの一助となりました。実際に手を動かして実験をしながら、先生や先輩方の考えに触れる中で、自分の研究への熱意を再確認できたことも、この枠をきっかけに積極的に行動したからこそ得られた経験だと感じています。

Q3現在の研究テーマについて教えてください

がん転移の重要な一歩である、細胞が動き出す現象「上皮間葉転換(EMT)」の仕組みを解き明かす研究をしています。この現象は段階を踏んで変化しますが、その途中段階については不明なことが多いのが現状です。そこで、このEMTという現象を時間経過とともに観察し、がん細胞が周囲に広がり始める転換点(Tipping Point)を探っています。このTipping Pointという言葉はもともとビジネスや経済での概念ですが、これががん転移の過程でも存在するのか、それを操る司令塔のような分子は何かを突き止めようとしています。この研究は生物学の知識だけでなく、膨大なデータを扱うための数学やプログラミングのスキルも必要であり、他分野の先生方に教わったりオンライン教材を活用したりして、データを扱う方法や解析手法を知るにつれ、データの見方や扱い方がわかってきました。生物学的な現象が数学の理論と結びついた瞬間には他では味わえない面白さがあり、これまでにない多角的な視点や考え方ができるようになるなど、思考の広がりを感じながら楽しく研究を進めています。

Q4研究室ではどのようなサポートがありますか?

研究室全体に自立を促し挑戦を支える環境があります。手取り足取り教わるのではなく、まずは自分で考えてから先生方にアドバイスをいただくスタイルなので、自分の考えを自由に広げ深めることができます。また早くから学会発表の機会をいただけるなど、研究者としての経験も積ませてもらっています。先日参加した第30回日本がん分子標的治療学会学術集会ではポスター賞、第35回日本がん転移学会学術集会・総会では若手奨励賞をいただくことができ、主体的な挑戦を形にできる環境だと実感しています。
さらに、私のテーマは生物学と数理系の融合が必要なため、共同研究者である数理系の先生方からもアドバイスをいただきながら進めています。この環境だからこそ、専門分野の枠を超えて多角的に物事を考える力を養うことができると感じています。また、「遊びも研究も一生懸命やる、楽しむ」というメリハリのある雰囲気もあり、自分にあっていると感じています。

Q5今後の目標を教えてください

大学院進学後は、異なる分野同士を融合させる研究の面白さをさらに深く追求し、コンピュータを用いたデータ解析(dry)のスキルと、実験室で実際に手を動かして緻密に証明していく実験(wet)のスキルの両方をより高いレベルで身につけたいです。短期・長期の目標をその都度明確にしながら、異分野の概念である「Tipping Point」が生物学でも当てはまることを証明し、将来的な薬やサプリメント開発の土台を作っていきたいと考えています。
将来は、研究者として病気のメカニズムを深く追究する視点と、薬剤師として薬の開発を俯瞰する視点の両方を持ち、科学・医療の発展に貢献できる存在になりたいです。

Q6受験生へメッセージをお願いします

「薬の勉強に興味はあるけど、それだけで終わりたくない」「もっと広い世界を見てみたい」という探究心にあふれた人に、ぜひ挑戦してほしい枠です。
薬剤師資格のための勉強(コアカリ)との両立は大変な一面もありますが、同じ志を持つ友人たちと支え合ったり、先輩方の助けを借りながら乗り越えていくことができます。知的好奇心を持って一歩踏み出し、自分から主体的に動けば動くほど、学内だけでなく外の世界へもどんどん自分の可能性や交流を広げていける環境です。
ここで培われる問題解決の科学的論理思考力や博士号への挑戦は、将来どんなキャリアを選ぶとしても、自分の可能性を大きく広げる一歩になります。今取り組んでいる受験勉強の先には、まだ見ぬ未知にワクワクできる素晴らしい研究の世界が待っています。応援しています!

令和4年度入学(研究者養成枠1期生)

薬師寺 芽生

Q1総合型選抜(研究者養成枠)を受験した理由を教えてください

コロナウイルスの世界的な流行が進学を考えるきっかけになりました。日々、感染状況や治療薬、ワクチン開発などに関する様々な情報が錯綜する中で、「医療や医薬品に関する正しい知識を身に着けたい」と強く思うようになり、薬学部を志しました。そのため、患者さんと向き合う薬剤師の仕事だけでなく研究者の仕事にも興味がありました。このコースであれば、将来どちらの道に進むとしても活きる専門性を養うことができ、より広い選択肢を持って自分の可能性を模索できると考え、受験を決めました。

Q2入学後に感じた総合型選抜(研究者養成枠)の特色を教えてください

製薬企業でのインターンシップが必修科目として組まれていることだと思います。講義を通じて製薬企業の方からお話を伺う機会はありますが、低学年のうちからインターシップに参加して製薬企業を訪問し、そこで活躍する薬剤師の仕事を間近に目にしました。こうして実際に現場を見たり体験したりすることで、大学での学びの先にある社会を感じ、より明確に進路について考えるきっかけになりました。

Q3現在の研究テーマについて教えてください

ショウジョウバエを用いて食餌制限と老化に関する研究を行っています。エネルギー代謝や抗老化食品の機能評価などの研究も行っていますが、現在一番注力しているのは、脂質代謝における性差に関する研究です。
食餌制限は、肥満などの発症予防や健康寿命の延伸に効果があることが知られていますが、哺乳類をはじめとする様々な動物種において、その効果に性差があることが知られています。この研究ではショウジョウバエ用いて、食餌制限による脂質代謝においてどのように性差が制御されているのか、そのメカニズムを明らかにすることを目標にしています。

Q4研究室ではどのようなサポートがありますか?

大学院進学を視野に入れた上で、より深く追求することができるような研究テーマをいただいています。また、学会での研究発表にも積極的に挑戦できるよう、先生方や先輩方が親身になってサポートしてくださる体制が整っています。具体的には、資料作りやプレゼンテーションの練習をはじめ、研究者としての基礎的な力を磨くうえで大きな支えになっています。
加えて、研究に必要な知識を収集するだけでなく、学生同士や先生方と自由にディスカッションができるオープンな雰囲気があり、お互いに刺激しあいながら主体的に学びを深められる環境が整っていると感じています。こうした温かいサポートや活発な議論の環境があったからこそ、第48回日本基礎老化学会大会で学生優秀発表賞をいただくという成果にも繋がりました。決して一人では成し遂げられなかった受賞であり、周りの支えがあってこその研究活動だと日々実感しています。

Q5今後の目標を教えてください

大学院ではこれまで取り組んできた研究をさらに発展させるとともに、国や専門領域の枠を超えて最先端の知見に触れることで、グローバルな視野を育てることが目標です。大学院での研究活動を通じて自身の研究者としての適性をじっくりと見極め、将来的には大学などの研究機関も含め、基礎研究の領域に携わっていきたいと考えています。

Q6受験生へメッセージをお願いします

薬学部と聞くと病院や薬局の薬剤師というイメージが強いかもしれませんが、大学は進路が多種多様なだけではなく、自身の世界を広げられる挑戦のチャンスに溢れた場所であると感じています。私自身、大学のプログラムを利用してタイへ短期研修に行った際、日本とは異なる医療現場を見学し、現地学生との交流をしたことで大きな刺激を受けました。「まずは恐れずに挑戦すること」「様々なことに関心を持つこと」の大切さを肌で感じ、今では研究でも日常生活でも幅広いことに前向きになろうと努力する日々です。ぜひ自分自身の好奇心を大切にしてみてください。応援しています。

お問い合わせ

富山大学杉谷地区事務部学務課(入試担当)
TEL:076-434-7138